秘密のはたらき
2026年10月3日
忘れていた秘密が語りかけるもの
秘密というものは、子供時代や思春期だけに影響を及ぼすものではないらしい。長い間忘れていた秘密の記憶が、中年を過ぎた頃になって突然よみがえってくることがある。
河合隼雄氏の著書「こころの天気図」によれば、これは単なる偶然ではないという。この時期にもう一度、自分自身について考え直すべきサインなのだと述べられている。言い換えれば、人生の中で見直しを迫られる節目に差しかかっているということでもある。
誰しも、心の奥にしまい込んだまま忘れていた出来事の一つや二つはあるものだ。普段は意識の外にあっても、ふとした瞬間によみがえり、心をざわつかせることがある。
そうした記憶が浮かび上がってきたとき、それを厄介なものとして遠ざけるのではなく、自分を見つめ直す機会として受け止めてみてはどうだろうか。過去の秘密と向き合うことは、これからの自分を考えるうえで、思いがけない手がかりになるのかもしれない。